納棺師の年収、現実はどう?

納棺師の年収、現実はどう?

映画「おくりびと」を観て、納棺師という仕事に興味を持った方も多いのではないでしょうか。

故人を美しく送り出す、とても尊い仕事ですよね。

でも、実際に納棺師として働くとなると、やっぱり気になるのが年収のこと。

「納棺師って、実際どのくらい稼げるんだろう?」「生活していけるのかな?」そんな疑問を抱えている方も少なくないかもしれませんね。

この記事では、納棺師の年収の現実について、統計データや現場の声をもとに詳しく解説していきます。

大手葬儀社と専門会社での違い、働き方による収入の差、そして将来性まで、リアルな情報をお届けしますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

納棨師の年収、現実は300〜400万円が相場です

納棨師の年収、現実は300〜400万円が相場です

納棺師の平均年収は、約300〜400万円が相場とされています。

厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとにした推計では、約380〜396万円前後という数字が出ているんですね。

これは日本の給与所得者の平均年収である約458〜461万円と比べると、やや低めの水準なんです。

正直なところ、「高収入」とは言いにくい現実があります。

ただし、これはあくまで平均値。

実際には勤務先の規模や働き方、持っているスキルによって、年収には大きな幅があるんですよね。

大手葬儀会社に勤める場合は500〜600万円になることもありますし、管理職になれば1,000万円を超えるケースもあるとされています。

一方で、納棺・湯灌の専門会社(下請け)の場合は、300〜400万円の範囲に収まることが多いようです。

なぜ納棺師の年収は平均より低めなのか

なぜ納棺師の年収は平均より低めなのか

業界の構造的な問題があります

納棺師の年収が日本の平均より低めになってしまう理由、気になりますよね。

実はこれには、葬儀業界の構造的な問題が関係しているんです。

納棺師の多くは、葬儀社や納棺・湯灌の専門会社に所属して働いています。

特に専門会社の場合、葬儀社からの委託を受けて業務を行うという下請け的な立場になることが多いんですね。

そのため、葬儀社直営のスタッフと比べると、どうしても給与水準が低くなりがちなんです。

また、葬儀業界全体として、他の業種と比べて給与水準が高くないという現実もあります。

人の死という繊細な場面に関わる仕事であるため、営利を前面に出しにくいという側面もあるのかもしれませんね。

初任給が低めに設定されています

納棺師としてスタートする際の初任給は、15〜21万円程度とされることが多いようです。

経験者として採用される場合でも、20〜25万円程度が目安になるんですね。

夜間対応や土日勤務も多い仕事なのに、スタート時の給与は決して高くない。

これが多くの人が「思ったより低いな」と感じる理由の一つかもしれません。

ただし、経験を積んでスキルを高めていくことで、徐々に給与は上がっていく傾向にあります。

特に資格を取得したり、特殊な技術を身につけたりすることで、収入アップの道は開けてくるんですよ。

月給は25〜28万円がボリュームゾーンです

納棺師として数年経験を積んだ方の平均月給は、約25〜28万円が目安とされています。

この金額は賞与を除いた基本給の部分ですね。

実際の手取り額になると、社会保険料や税金が引かれるため、22〜24万円程度になることが多いようです。

「思っていたより少ないな」と感じる方もいるかもしれませんね。

特に一人暮らしをしている方や家族を養う立場の方にとっては、決して余裕のある金額ではないかもしれません。

ただ、安定した給与が毎月入ってくるという点では、フリーランスなどと比べて安心感はありますよね。

賞与は年間45万円前後が平均的です

令和4年の賃金構造基本統計調査をもとにした試算では、賞与は年間約45万円とされています。

これは夏と冬の賞与を合わせた金額ですね。

月給の2ヶ月分程度が賞与として支給されるイメージでしょうか。

ただし、会社の規模や業績、個人の評価によって、この金額には大きな差が出てきます。

大手葬儀会社では、もっと多くの賞与が支給されることもありますし、逆に小規模な会社では賞与がほとんど出ないケースもあるんですね。

求人情報を見る際には、基本給だけでなく賞与の有無や金額もしっかり確認しておくことが大切ですよ。

勤務先によって年収に大きな差があります

大手葬儀会社は500〜600万円も可能です

同じ納棺師でも、大手葬儀会社に勤めるかどうかで、年収には大きな違いが出てきます。

大手葬儀会社の場合、平均年収が500〜600万円になることもあるとされているんです。

これは先ほど紹介した300〜400万円という平均よりも、かなり高い水準ですよね。

上場している大手葬儀企業の例では、平均給与が約785万円というデータもあるそうです。

ただし注意したいのは、この高い年収は純粋な「納棺師としての現場仕事」だけで得られるものではない可能性が高いということ。

大手企業の場合、経験を積むと管理職や総合職のポジションに移っていくことが多いんですね。

つまり、現場での納棺業務だけでなく、マネジメントや営業など、幅広い業務を担当することで高い年収を得られるケースが多いということです。

納棺専門会社は300〜400万円が中心です

一方、納棺や湯灌を専門に行う会社の場合は、年収300〜400万円のゾーンに収まることが多いようです。

こういった専門会社は、葬儀社から業務を委託される立場になることが多いんですね。

葬儀社直営のスタッフよりも給与が低くなる傾向にあるんです。

ただし、専門会社には専門会社ならではのメリットもあります。

例えば、納棺の技術を深く追求できる環境があったり、現場仕事に専念できる働き方ができたりすることも多いんですよ。

「お金よりも、納棺師としての技術を磨きたい」という方にとっては、専門会社の方が向いているかもしれませんね。

管理職になれば1,000万円超えも珍しくありません

大手葬儀会社で管理職のポジションに就いた場合、年収1,000万円を超えることも珍しくないとされています。

これは納棺師からキャリアアップしていった場合の一つの到達点と言えるかもしれませんね。

ただし、このレベルになると、現場での納棺業務からは離れて、スタッフの管理や会社の経営に関わる仕事が中心になってきます。

「納棺師として故人に向き合い続けたい」という方にとっては、必ずしも理想的なキャリアパスではないかもしれません。

一方で、「納棺の仕事を通じて葬儀業界全体に貢献したい」「後進の育成に携わりたい」という方にとっては、魅力的な選択肢になりますよね。

働き方と収入の関係を見てみましょう

会社員として安定した給与を得る働き方

納棺師として働く最も一般的な方法は、葬儀社や納棺専門会社に正社員として雇用される形ですね。

この働き方のメリットは、なんといっても収入の安定性です。

毎月決まった給与が振り込まれますし、社会保険や厚生年金にも加入できます。

有給休暇も取得できますし、会社によっては退職金制度もあるんですね。

年収としては先ほど紹介した300〜600万円の範囲に収まることが多いでしょう。

「安定した生活を送りたい」「将来的な保障もしっかり確保したい」という方には、この働き方が向いていますよ。

業務委託やフリーランスという選択肢もあります

近年では、業務委託やフリーランス的な働き方をする納棺師さんも増えつつあるようです。

この場合、複数の葬儀社と契約を結んで、依頼があったときに納棺業務を行うという形になります。

件数をこなせば、会社員時代よりも大幅に年収がアップする可能性もあるんですね。

実際、腕のいい納棺師さんで、フリーランスとして活躍されている方もいらっしゃいます。

ただし、この働き方にはリスクもあります。

依頼が少ない月は収入が大きく落ち込むこともありますし、社会保険なども自分で加入する必要があります。

安定性という点では、やはり正社員の方が優位と言えるかもしれませんね。

副業との組み合わせで収入を補う方も

実際の現場からは、「納棺師の給与だけでは生活が厳しい」という声も聞かれます。

Yahoo!知恵袋の体験談では、時給1,800円で月140時間ほど働き、手取り22〜24万円程度に副業を加えて、年収350万円くらいという方もいらっしゃるようです。

副業と組み合わせることで、なんとか生活を成り立たせているという現実があるんですね。

もちろん、全員がこのような状況というわけではありません。

ただ、「納棺師一本で十分な収入を得るのは、なかなか難しい」と感じている方も一定数いらっしゃるのは事実のようです。

収入アップの具体的な方法をご紹介します

葬祭ディレクター資格で月数万円の手当がつきます

納棺師として収入を上げたいなら、資格取得が有効な手段の一つです。

特に「葬祭ディレクター」という資格は、業界で広く認知されている資格なんですね。

この資格を取得すると、月数万円の資格手当がつく会社も多いんです。

年間にすると、手当だけで数十万円の差になりますよね。

実際、資格の有無で年収に100万円以上の差が出るケースもあるとされています。

葬祭ディレクターには1級と2級があり、段階的にスキルアップしていくことができます。

試験勉強は大変かもしれませんが、長い目で見れば必ず役立つ投資になりますよ。

エンバーミング技術で専門性を高められます

もう一つの収入アップの道が、エンバーミング技術の習得です。

エンバーミングとは、遺体衛生保全のこと。

特殊な技術を使って、ご遺体を長期間良好な状態に保つことができるんですね。

この技術を持った納棺師は、まだまだ少ないのが現状です。

そのため、専門性が評価されやすく、収入アップにつながりやすいとされているんです。

海外からの遺体搬送など、特殊なケースでも対応できるようになりますから、活躍の場も広がりますよね。

エンバーマーになるには専門の資格が必要ですが、キャリアアップを考えるなら、検討してみる価値はあるかもしれません。

歩合制や件数手当で収入を増やせます

会社によっては、担当件数に応じた歩合制や手当制度を導入しているところもあります。

基本給に加えて、担当した納棺の件数や評価に応じた手当がつく仕組みですね。

この制度がある会社では、積極的に仕事をこなすことで、収入を増やすことができます。

「頑張った分だけ収入に反映される」というのは、モチベーションにもつながりますよね。

ただし、件数を追いすぎて仕事が雑になってしまっては本末転倒です。

故人やご遺族に寄り添う丁寧な仕事を心がけながら、効率よく業務をこなしていくバランス感覚が大切になってきますよ。

納棺師の年収、将来的にはどうなるでしょうか

高齢化で需要は安定すると見られています

納棺師という仕事の将来性、気になるところですよね。

日本は今後さらに高齢化が進んでいきます。

それに伴って、残念ながら亡くなる方の数も増えていくことが予想されるんですね。

つまり、葬儀の需要は今後も一定程度は安定的に存在すると考えられているんです。

「仕事がなくなる」という心配は、他の職種に比べると少ないかもしれません。

AIやロボットに取って代わられにくい、人の手が必要な仕事でもありますからね。

職業としての安定性という点では、比較的高い部類に入ると言えるでしょう。

葬儀の簡素化傾向が収入に影響する可能性も

一方で、注意しておきたい点もあります。

近年、葬儀の形式が変化してきているんですね。

家族葬や直葬など、シンプルな葬儀を選ぶ方が増えている傾向にあります。

葬儀全体の市場規模が縮小すれば、業界全体の給与水準にも影響が出る可能性はあるかもしれません。

ただし、どんなに簡素な葬儀でも、故人を美しく整えるという納棺の役割は変わりません。

むしろ、小さな葬儀だからこそ、一人ひとりの故人に丁寧に向き合うことの価値が高まるとも言えますよね。

専門技術を持つ納棺師は収入アップが期待できます

将来的に収入を上げていくためには、やはり専門性の高い技術を身につけることが重要になってきそうです。

エンバーミングなどの特殊技術や、復元納棺(事故などで損傷したご遺体を美しく整える技術)など、高度なスキルを持った納棺師は、今後も需要が高まると予想されています。

単に「納棺ができる」だけではなく、「この人にしかできない技術」を持つことが、収入アップのカギになるかもしれませんね。

継続的にスキルアップを図っていく姿勢が、納棺師として長く活躍していくためには欠かせないと言えるでしょう。

まとめ:納棺師の年収は300〜400万円が現実的な水準です

ここまで、納棺師の年収の現実について詳しく見てきました。

改めて整理すると、納棺師の平均年収は約300〜400万円が相場で、日本の平均年収と比べるとやや低めという現実があります。

初任給は15〜21万円程度、平均月給は25〜28万円がボリュームゾーンとされています。

ただし、勤務先によって大きな差があり、大手葬儀会社なら500〜600万円、管理職なら1,000万円超も可能とされているんですね。

一方で、納棺・湯灌の専門会社では300〜400万円の範囲に収まることが多いようです。

収入を上げる方法としては、以下のような選択肢がありました。

  • 葬祭ディレクターなどの資格を取得して資格手当を得る
  • エンバーミングなどの専門技術を習得する
  • 歩合制や件数手当のある会社で積極的に仕事をこなす
  • 経験を積んでフリーランスとして独立する

将来性については、高齢化による需要の安定性がある一方で、葬儀の簡素化傾向という課題もあります。

専門性の高い技術を持つ納棺師は、今後も需要が高く、収入アップが期待できるでしょう。

「年収だけで見れば決して高くはない」というのが正直なところですが、故人の尊厳を守り、ご遺族の心に寄り添うという仕事のやりがいは、お金には代えられない価値がありますよね。

納棺師を目指すあなたへ

ここまで読んでいただいて、「やっぱり年収が気になる」と感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。

それは当然のことですし、恥ずかしいことでは全くありません。

私たちは生活していかなければなりませんから、収入のことを考えるのはとても大切なことです。

納棺師の年収が日本の平均より低めという現実は、正直に受け止める必要があるでしょう。

でも、それを知った上でも「納棺師になりたい」という気持ちがあるなら、それは本物の想いなのかもしれませんね。

私自身、この仕事を調べていく中で、何度も「収入面では厳しいな」と感じました。

特に、初任給の低さや、夜間対応の多さを考えると、「本当に続けられるだろうか」と不安になったこともあります。

でも同時に、納棺師として働く方々のインタビューや体験談を読むたびに、「この仕事には、お金以上の価値がある」ということも感じたんです。

故人を最後まで大切に扱い、遺族の方に「ありがとう」と言ってもらえる瞬間。

その経験は、他の仕事ではなかなか得られないものかもしれません。

もしあなたが納棺師を目指すなら、まずは現実的な収入のことをしっかり把握してください。

その上で、生活設計を立ててみましょう。

一人暮らしなのか、実家暮らしなのか、将来的に家族を持ちたいのか。

そういった条件によって、必要な年収は変わってきますよね。

もし「やっぱり収入面が心配」と感じるなら、まずは大手葬儀会社への就職を目指すのも一つの手です。

そこで経験を積みながら、キャリアアップの道を探っていくこともできるでしょう。

資格を取得したり、専門技術を身につけたりすることで、徐々に収入を上げていくことも可能です。

納棺師という仕事は、決して楽な道ではないかもしれません。

でも、人の最期に関わるという、とても尊い役割を担う仕事でもあります。

あなたが「この仕事がしたい」と心から思えるなら、きっとその想いが原動力になってくれるはずです。

年収の現実を知った上で、それでも前に進もうと思えるなら、ぜひチャレンジしてみてください。

一歩を踏み出す勇気を持ったあなたを、私は心から応援していますよ。