
身内やお知り合いの葬儀に参列する際、香典をお渡しすることはあっても、香典返しを辞退するってどうすればいいのか、悩んでしまいますよね。
「ご遺族に負担をかけたくない」「会社の規定で受け取れない」など、香典返しを辞退したい理由は人それぞれあると思うんですね。
でも、どんな文面で伝えたらいいのか、どこに書けばいいのか、わからないことも多いかもしれません。
この記事では、香典返しを辞退する際の文面や例文を、シーン別に詳しくご紹介していきますね。香典袋への記載方法から、一筆箋の使い方、受付での伝え方まで、失礼のない伝え方がわかりますので、安心して読み進めてくださいね。
香典返しを辞退する際の基本マナー

香典返しを辞退する場合は、ご遺族に確実に、そして失礼のないように伝えることが何より大切なんですね。
基本的には、香典袋の中袋に一筆添えるか、一筆箋を同封するのが最も確実な方法です。
口頭だけで伝えた場合、葬儀当日の慌ただしさの中で、受付の方からご遺族にうまく伝わらないこともあるんですよね。
また、辞退の意思を伝える際は、あくまでも「お気遣いは不要です」という控えめな表現を使うことが、日本のマナーとして大切にされています。
香典返しを辞退する理由とその背景

そもそも、なぜ香典返しを辞退するのか、その理由について少し考えてみましょう。
ご遺族の負担を減らしたい気持ち
多くの方が香典返しを辞退される理由として、ご遺族の精神的・経済的な負担を少しでも軽くしたいという思いがあるんですね。
葬儀前後は本当に慌ただしく、悲しみの中でさまざまな手続きや準備に追われることになります。
その上、香典返しの準備まで加わると、ご遺族の負担はさらに大きくなってしまいますよね。
特に親しい関係であればあるほど、「形式的なお返しよりも、故人を偲ぶ気持ちを大切にしてほしい」と考える方も多いんです。
職業上の規定がある場合
公務員さんや教育関係者の方など、職業上の規定で香典返しを受け取れないケースもあるんですね。
これは倫理規定や服務規程によるもので、公平性や利益相反を避けるための決まりなんです。
このような場合は、規定があることを丁寧に説明することで、ご遺族も理解してくださることが多いですよ。
会社としての方針
企業によっては、社員が取引先の葬儀に参列する際、香典返しを辞退するよう定めているところもあります。
これも職業上の規定と同じく、ビジネス関係の透明性を保つための配慮なんですね。
シーン別・香典返し辞退の文面と例文
それでは、具体的にどんな場面で、どのような文面を使えばいいのか、詳しく見ていきましょう。
香典袋の中袋に記載する方法
最も一般的で確実な方法が、香典袋の中袋に直接書き添える方法なんですね。
中袋の表面または裏面の、住所・氏名を書いた左脇のスペースに、一筆添えます。
基本的な文例
中袋に書く場合の文例をいくつかご紹介しますね。
- 「誠に勝手ではございますが お香典返しはご辞退申し上げます」
- 「お返しのご配慮は遠慮させていただきますよう お願い申し上げます」
- 「ご遺族のお役にお立てください お返しはご辞退させていただきます」
- 「お心遣いは不要でございます どうぞご辞退申し上げます」
どの文例も、「勝手ではございますが」「恐縮ですが」といったクッション言葉を使って、控えめに伝えるのがポイントなんですね。
書く際の注意点
文字は薄墨の毛筆で書くのが正式とされていますが、難しい場合は黒いペンでも問題ありませんよ。
大切なのは、丁寧に読みやすく書くこと。
走り書きにならないよう、ゆっくりと心を込めて書いてくださいね。
一筆箋を添える方法
より丁寧に伝えたい場合や、中袋に書くスペースが少ない場合は、一筆箋を香典袋に同封する方法もおすすめです。
一筆箋なら、お悔やみの言葉と辞退の意思を、少し詳しく書くことができるんですね。
一筆箋の文例
- 「このたびはご愁傷様でございます 心よりお悔やみ申し上げます 誠に勝手ながら 香典返しは辞退させていただきます ご遺族の皆様のためにお役立てください」
- 「○○様のご逝去を悼み 謹んでお悔やみ申し上げます お返しのお心遣いは遠慮させていただきますので どうかご了承くださいませ」
- 「突然の訃報に驚いております 心からご冥福をお祈り申し上げます なお 誠に恐縮ではございますが お返しはご辞退申し上げます」
一筆箋を使う場合も、あくまでも簡潔に、2〜3行程度でまとめるのがマナーとされていますよ。
葬儀受付で口頭で伝える場合
葬儀当日、受付で直接伝える方法もあるんですね。
ただし、口頭だけでは伝わらない可能性もあるので、必ず香典袋にも一筆添えておくことをおすすめします。
受付での言葉の例
- 「このたびはご愁傷様でございます 大変恐縮ですが お返しはご辞退させていただきます」
- 「お悔やみ申し上げます 勝手ながら 香典返しはご遠慮させていただきたく存じます」
- 「心よりお悔やみ申し上げます お返しのお心遣いは不要でございます」
受付の方は多くの参列者さんに対応されているので、短く明確に伝えることが大切ですね。
香典を郵送する際の文面
遠方にお住まいだったり、やむを得ない事情で葬儀に参列できない場合、香典を郵送することもありますよね。
その際は、同封するお悔やみの手紙に、辞退の旨を書き添えます。
郵送時の手紙の文例
手紙の形式で書く場合の例文をご紹介しますね。
謹啓
このたびは○○様のご逝去の報に接し、心より哀悼の意を表します。
本来であればすぐにでもお伺いし、ご焼香を上げさせていただくべきところ、遠方のため叶わず、誠に申し訳ございません。
心ばかりではございますが、お香典を同封させていただきます。
誠に勝手ではございますが、お返しのお心遣いは遠慮させていただきます。
ご遺族の皆様のお役に立てていただければ幸いに存じます。
故人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
謹白
手紙の場合は、お悔やみの気持ちをしっかり伝えた上で、自然な流れの中で辞退の意思を伝えるといいですね。
職業上の理由で辞退する場合
公務員さんなど、職業上の規定で受け取れない場合は、その理由を明確に伝えることで、ご遺族も納得しやすくなります。
職業上の理由を伝える文例
- 「勤務先の規定により 香典返しを受け取ることができません 何卒ご了承くださいませ」
- 「職務上の倫理規定がございまして お返しはご辞退させていただきます 誠に申し訳ございません」
- 「公務員の服務規程により お心遣いをお受けすることができません どうかお気になさらないでください」
理由を明確に伝えることで、「気持ちがない」と誤解されることもなくなるんですね。
実際の場面での具体例
ここからは、実際にどのような場面でどう使うのか、より具体的な例を見ていきましょう。
具体例①:親しい友人の親御さんが亡くなった場合
学生時代からの親友のお父様が亡くなり、葬儀に参列するケース。
親しい関係だからこそ、形式的なやり取りよりも、友人の負担を減らしたいという気持ちが強いですよね。
この場合の対応方法
香典袋の中袋に、次のように書き添えます。
「誠に勝手ではございますが お返しはご辞退申し上げます ご家族のために お役立てください」
さらに、受付でも「大変な時期だから、お返しは気にしないでね」と、自然に伝えられるといいですね。
ただし、受付係は親族ではないことも多いので、必ず中袋にも書いておくことが大切なんです。
具体例②:会社の取引先の方の葬儀に参列する場合
仕事の関係で、取引先の方の葬儀に会社を代表して参列するケース。
会社の方針として香典返しを辞退するよう指示されている場合もあるかもしれませんね。
この場合の対応方法
一筆箋を用意して、次のように記載します。
「このたびはご愁傷様でございます 心よりお悔やみ申し上げます なお 誠に恐縮ではございますが 弊社の方針により お返しはご辞退させていただきます 何卒ご了承くださいませ」
ビジネス関係の場合は、会社の方針や規定を理由として明示することで、個人的な問題ではないことが伝わりやすくなりますよ。
具体例③:地域の方の葬儀で香典を郵送する場合
お世話になっていた地域の方が亡くなったけれど、どうしても都合がつかずに参列できないケース。
香典を現金書留で郵送する際の対応方法ですね。
この場合の対応方法
お悔やみの手紙を丁寧に書き、その中で自然に辞退の意思を伝えます。
このたびは○○様のご逝去を悼み、心よりお悔やみ申し上げます。
長年にわたり温かくお付き合いいただき、本当に感謝しております。
遠方のため葬儀に参列できず、誠に申し訳ございません。
心ばかりではございますが、お香典をお送りさせていただきます。
誠に勝手ではございますが、お返しのお心遣いは遠慮させていただきます。
どうか故人のためにお役立てくださいませ。
心からご冥福をお祈り申し上げます。
郵送の場合は、参列できないお詫びと、お悔やみの気持ち、そして辞退の意思を、一つの流れとして自然に書けるといいですね。
辞退された側(ご遺族)の対応について
ここまで辞退する側の視点でお話ししてきましたが、もしあなたがご遺族の立場で香典返しを辞退されたら、どう対応すればいいのでしょうか。
お礼状のみで感謝を伝える
香典返しを辞退された場合、ご遺族は返礼品を送らず、お礼状のみで感謝の気持ちを伝えるのがマナーとされているんですね。
辞退の意思を無視して返礼品を送ってしまうと、かえって相手に気を遣わせてしまうことになります。
お礼状の文例
辞退された方へのお礼状の文例をご紹介しますね。
謹啓
このたびはご多忙の折にもかかわらず、ご厚志を賜り厚く御礼申し上げます。
香典返しにつきましてはご辞退とのご配慮、誠に恐縮に存じます。
皆様のお心遣いに深く感謝し、故人も喜んでいることと存じます。
おかげさまで○月○日に四十九日の法要を無事相済ませました。
今後とも変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。
略儀ながら書中をもちまして御礼申し上げます。
謹白
辞退してくださった配慮に対する感謝を、きちんと言葉で伝えることが大切なんですね。
香典返し辞退を伝える際の細かな配慮
最後に、香典返しの辞退を伝える際の、ちょっとした配慮についてもお話ししておきますね。
筆記用具の選び方
香典袋に書く場合、本来は薄墨の筆ペンを使うのが正式とされています。
これは「悲しみの涙で墨が薄まった」という意味が込められているんですね。
ただ、最近では黒いペンで書いても失礼にはあたらないとされています。
大切なのは、丁寧に読みやすく書くこと。
もし筆ペンが苦手なら、無理せず黒のボールペンや万年筆で構いませんよ。
一筆箋の選び方
一筆箋を使う場合は、派手なデザインは避けて、シンプルな白や薄い色のものを選びましょう。
最近では弔事用の一筆箋も文具店で販売されているので、そういったものを利用するのもいいですね。
金額との関係
「たくさん包んだから辞退する」というわけではないですが、一般的な相場よりも多めに包んだ場合は、辞退の意思を伝えるとより気持ちが伝わりやすいかもしれません。
ただし、金額に関わらず、辞退したいという気持ちを素直に伝えることが一番大切なんですね。
地域の慣習も確認を
地域によっては、香典返しを辞退すること自体が珍しい場合もあります。
特に地方の伝統的な地域では、「香典返しは必ずするもの」という考え方が根強いこともあるんですね。
もし不安な場合は、その地域に詳しい方に相談してみるのもいいかもしれません。
まとめ:心を込めた言葉で気持ちを伝えよう
香典返しを辞退する際の文面や例文について、さまざまなシーンをご紹介してきました。
基本的なポイントをもう一度整理すると、次のようになります。
- 確実に伝えるために、香典袋の中袋や一筆箋に書き添える
- 「勝手ではございますが」などのクッション言葉を使う
- 職業上の理由がある場合は、明確に理由を伝える
- 口頭で伝える場合も、必ず書面でも残す
- 辞退された側は、お礼状のみで感謝を伝える
大切なのは、形式よりも、ご遺族への思いやりの気持ちなんですね。
「負担をかけたくない」「故人を偲ぶ気持ちを大切にしてほしい」という温かい気持ちが、きちんと伝わる文面を選ぶことが何より重要です。
また、地域や関係性によって適切な表現は変わってくるかもしれません。
ここでご紹介した例文を参考にしながら、あなたの状況に合わせて、心を込めた言葉を選んでくださいね。
あなたの優しい気持ちがきっと伝わります
香典返しの辞退について調べているあなたは、きっととても思いやりのある方なんだと思います。
「ご遺族に負担をかけたくない」「形式よりも気持ちを大切にしたい」という優しい思いが、その行動に表れているんですよね。
でも、どう伝えればいいか迷って、この記事にたどり着いたのかもしれません。
大丈夫ですよ。
ここでご紹介した例文を参考にすれば、失礼なく、そしてあなたの気持ちをしっかり伝えられるはずです。
完璧な文章を書く必要はありません。
大切なのは、心を込めて、丁寧に書くこと。
それだけで、あなたの思いやりは必ず伝わります。
もし迷ったら、シンプルに「誠に勝手ではございますが、お返しはご辞退申し上げます」と書くだけでも十分なんですよ。
ご遺族の方は、あなたの気持ちをきっと理解してくださるはずです。
そして、もしあなたがご遺族の立場で辞退されたときも、その方の優しい気持ちを受け止めて、感謝の言葉をお伝えできるといいですね。
私たちが大切にすべきなのは、形式や作法よりも、人と人との温かい心のつながりなのかもしれませんね。